猿澤山 鷹林寺


当山は,昔桂林庵と称し,桐生領梅田の里,二渡村鷲の谷,山林に在って,常州(現在の茨城県)牛久の金龍寺の徒弟宝山宗珍和尚の山居の道場として開かれた.開創は,元和元年(1615年),この時山号を猿澤山と称し,庵を鷹林寺と改称した.徳川家康公江戸城入城の節,諸宗本末の儀有って,常州金龍寺第九世秀山梵芝大和尚と本末の儀を約した.その後,当山前住四世宗関厳貞大和尚の代に火災に遭い,一切の堂宇を焼失してしまい,現在は山門と客殿のみが残っており,本堂として使用している.寺の歴史については建物の焼失によってわからない,山門については,大変古い建物で鎌倉時代の建造物であると云われております.
行事としては,今から270年前より当寺に安置されております縁結び,子授け,安産,子育て観音菩薩が現存しており,地元の人々と信仰を深くして我が子の無事をお祈りし,観音さまを今では北向観音と称して毎年5月初旬の日曜日を利用して大祭を行っております.当日は,多数の善男善女や子供たちが参拝されます.境内では,参拝者が古いひな人形や子供たちが使ったおもちゃ等のおたきあげが行われ,その年1年間に生まれた子供の額(おでこ)に無事元気に育ちますようにと御祈祷印を授けております.なお,当日はお釈迦さまの誕生日を祝い,花御堂を飾って,子育てをお祈りしながらお釈迦さまに甘茶をかけ,祈願を行っております.


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