地歌舞の世界 平成19年5月27日

鳳仙寺で公演「地歌舞の世界」 鐘で始まり、鐘で終る

  5月27(日)、本堂中庭の池の上に設けた特設ステージで地歌舞の世界」が公演された。  「地歌舞」というのは、「上方舞」とも呼ばれ京阪地方の舞いのことで、江戸の舞踊が歌舞伎と共に発展した舞台向きの「踊り」であるのに対し、こちらは座敷で舞われたので別名「座敷舞」とも呼ばれる。
  舞いを踊った方は、鳳仙寺で毎月地歌舞の教室を開いている古澤侑峯(ふるさわゆうほう)さん。 古澤さんは、古澤流家元の長女として2歳の頃から舞い、古典はもちろんさまざまな異分野とのコラボレーションにも取り組んでいる。毎年、清水寺や伊勢神宮でも公演をしているそうだ。
  地歌と三絃は富元清英さん、尺八は、吉岡龍見さんの3名構成。 プログラムは「鶴の声」「袖の露」「古道成寺」。公演の始まりと終わりは副住職が梵鐘を鳴らした。
  演目が進むにつれて日が暮れて行き、最後は夜闇に明かりを照らし幻想的な雰囲気になっていった。  最後の「古道成寺」では、清姫が恋心を打ち明けたにもかかわらず、逃げた僧・安珍を追って、大蛇(竜)に変身して川を渡り、鐘の中に隠れていた僧を焼き尽くすというストーリーで、怒り浸透し変身。三味線の音色が激しくなり、彼女が激しく踊りくるくると回り踊りだすと、不思議なことに「風」が勢いを増して吹き乱れ思いもよらぬ舞台効果となった。
  後に古澤さんが、風に吹かれて転びそうになりながらも踊ったことをお話いただいた。自然の舞台では、ホールと違い予期せぬことが起きて勉強になるとおっしゃっていた。
  古くから土地に住むという土地堂の神様はときおりいたずらをなさる。もしかしたら鳳仙寺の土地神さまも地歌舞に参加していたのかもしれない。
  鳳の会 地歌舞の教室を月2回行っております。ご興味がある方は、お寺までご連絡ください。

公演写真集

地歌舞パンフレット

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